自作防音室のDIYで後悔したこと

  • 2025年5月11日
  • 2025年5月17日
  • DIY

ドラム用の自作防音スタジオ。DIY素人がネットの海で溺れそうになりながらも楽しく作りました。
完成したのは2021年の夏。もうすぐ4年。

防音スタジオDIY

このブログを開設して今月で一年。(2021年12月)無事にスタジオは完成し快適にドラムが叩けています。夜遅くまで叩くこともありますが苦情は一件もなし。ウェイ。一年間のスタジオDIYの記事をまとめて振り返ってみます[…]

基本的に大満足していますが、使ってみて「ここはこうすればよかったな」と思う部分もあります。

除湿機の位置(排水ホースを設置する場所)

一つ目は除湿器の位置。これがダントツで一番。

地下室に除湿は必須なので、スタジオには業務用の除湿機を設置しています。
それをまぁまぁ邪魔な位置に設定してしまったという話。

問題点:邪魔

部屋のこの位置にあります

機材をセッティングした現状はこう

かっこよ

フェイクグリーンで隠していますが、この辺は本当はラックケースなどを置きたい。

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除湿機自体は電源さえあればどこでも置けますが、排水ホースをこの壁に通してしまったので24時間稼働するなら結局ここに置くしかない。

排水ホースを設置した時の記事はこちら

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広さが限られているうちのスタジオで、このあたりはドラムに座ったまま手が届く希少なエリア。
手が届きやすいので電源のON/OFFは簡単にできるものの、思ったより操作する回数が少なくてもったいなかった。

電源ボタンを操作する頻度

  1. Recを始めるときにOFF
  2. 休憩になったらON
  3. 休憩明けにOFF
  4. Rec終わりにまたON

なのでせいぜい1日4回です。しかもボタン押すだけの簡単な動作しかない。
操作頻度が低い&単純動作なのでもっとアクセスしづらい場所で全然よかった。

ちなみに本番のRecじゃなければオフにしないので一度も触らない日も普通にある。

改善案:デッドスペースに配置する

階段の下がアクセスしづらいデッドスペースなので適所だと思います。

腰をかがめる必要があるので階段下に行くのは結構めんどくさい。現状特に何も置いていません。

せっかくのデッドスペースなのでここに除湿機置きたいところですが、ホースを通していないので置けぬ。無念。

ホースを現状の壁と、階段下の壁にもどちらも通して置ける場所を2パターン選べるようにしたりしてたら天才すぎて200点だったと思います。
2パターンの排水ホース

惜しかったな〜。今回は100点です。スタジオ自体にちゃんと満足なので。

後悔しないためには

この後悔をしないためには、とにかく実際に使用するときのイメージの解像度を上げる必要があった。
もっと頻繁に電源オンオフすると思ってた。
ただ、設計した時点でこれに気付くのはかなり難しかったと思う。しゃーなすぎ。

本当の本当に除湿機の位置を変えたかったら、現状の位置からホースを這わすこともできなくはない。
そのときはまたDIYします。俺ならやれる。たぶんすることないけど。

使っている除湿機

余談ですが除湿機はこちら。お手頃価格の業務用。

ほぼ24時間稼働を4年以上続けていますがノートラブル。除湿能力も強力。

こっちも気になってます。

停電しても復旧した時に自動で再度電源ONになる優れもの。
それを応用するとWiFi経由で遠隔でON/OFFすることも可能。あれ、こっち買えばよかったか?除湿機関係で後悔ふたつあるな。100点か?ほんとに?強がってない?

窓の塞ぎ方

続いて二つ目は窓の塞ぎ方。
その時の記事はこちら

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問題点:防音が弱い

DIYを進めながら防音の知識を身につけたため、最初期であるこの頃は完全に知識が足りていません。(今も満足にあるわけではないが)
素人なりに調べてよく頑張ったな〜と思うところではある。努力賞。努力点込みで100点です。100点キープ。ふーあぶなかった。

ここの反省点は出窓にプチプチをした後にもっともっと吸音材いっぱい詰め込めばよかったというところ。

この状態に

すぐ蓋をしてしまいました

 

改善案:もっと吸音材詰める

図解すると

こんな風に吸音材ぎゅうぎゅうに詰めたらよかったはず

出窓に吸音材を詰める

安い吸音材なら多分1,500円分くらいで十分いけたんじゃなかろうか。

話が逸れますが「カインズで爆安」でお馴染みのニチアス ロックウール ホームマットですが2024年2月で生産終了したみたいです。あまりにも悲報。俺は一体この後どうすれば…(ドラム叩けよ)

代替品でJFEのアムマットという商品があるらしい

掃き出し窓も、もっと頑張れば吸音材まだいけたよな〜という反省があります。

正直、音が一番漏れているのはこれらの窓部分。

後悔しないためには

防音壁を作ってしまうともう手をつけられないところなので、もっと慎重にやってもよかったなと思います。石膏ボードも使いどころあったはず。
予算も大してかからないのでとにかく事前のイメージが大事でした。やはりイメージ。イメージは全てを解決する…!

ゆうても問題はない

とはいえ、これらの窓の方角は民家がないエリアなのでまぁいっか、という気持ち。
吸音材もっと詰めてたらもっと夜遅い時間まで叩けたかな、というくらい。どうせ夜は俺あんまり叩きません。早寝早起き派なので。

次にいかそう。

防音ドアの厚み

三つ目、超絶お気に入りのドア。
DIY自作防音ドア
このドア、バチクソ気に入っていますが、そもそもこのドア一枚ではドラムの完全防音は厳しかったという問題があります。

問題点:ドアの厚み10cmは完全防音ではない。

購入したグレモンハンドルが「ドア厚10cmまで」という仕様になっていたので素直に10cmで作りました。

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DIY自作防音ドア

防音室内では88dBの音量が

ドアの前では47dBになっています。(内装の吸音材を取り付ける前なので、今はもっと下がってると思う)

もちろん普通のドアとは違ってかなり防音はできているものの「中でデカい音鳴ってるんだな」とわかるレベル。

声やアコギなら全然問題なく防音できますが、ドラムはやっぱり厳しい。

改善案①:ドアの厚みを足す

そもそもドアハンドルの仕組みがこんな感じになっていて

真ん中の棒(金属の角棒)の長さにドアの厚みが依存しています。付属の角棒で設定できるドア厚の最大値が10cmということらしい。
メーカー的には角棒をこれ以上長くすると耐久性が担保できないとかの問題があるのかもしれませんが、適合する金属角棒は普通に存在します。
どうせ自己責任のDIYなので一度くらい長い棒に交換して試してみてもよかった。
2倍は重さ的に怖いけど、1.5倍の15センチにしてみるとかでもかなり違ったんじゃないかなー。重さが怖ければ吸音材を詰める作戦もあった。あー考えるのたのしー。くそー。

改善案②:ドアを2枚にする

別の改善案はドアを2枚にすればよい。
上記の実験で88dBが→47dBになったドアなので、もう一枚あれば完全に解決。

ドアを作るのは楽しいのでめちゃめちゃやりたい。けど以下の理由で我慢しています。

音漏れはしているが問題ない

そもそも問題になってない。なんやねん。

ドアのある方角は一軒家の内側を向いていて

隣家に届くまでには結局かなり減衰して全然問題なくなっています。

実験時の画像

上記の計測実験をしたとき、玄関前では減衰して36dBでした。

ちなみに外に出ると、そよ風で揺れる葉っぱの音の方がよく聞こえました。

 

ChatGPTさんも太鼓判をくれています。

実感ともめちゃくちゃ合ってるご意見。
ここまでできたら「ドア厚くしたい」「ドアもう一枚作りたい」はただの自己満です。無駄な向上心。ドラム向上しような。

天井照明

最初、天井照明はダクトレール方式でした

その後吊り下げ(ペンダント)照明+間接照明をDIYしました

最初からこうしておけばよかった。完全に。

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おしゃれでアガるぜウェイ↑というだけではない

どう考えてもアフターの方がおしゃれでブチアゲ↑なんですが、メリットはそれだけではなく
ビフォーの「全部明るい」状態は結構疲れるというか、不要な情報まで入ってくる感じで集中が途切れる感覚がありました。

照明を減らし、間接照明で影を作り出すと今やるべきことに集中できる感じがして仕事の効率がめちゃくちゃよくなりました。軽度のADHD持ちには嬉しい誤算。ウェイ。

後悔したことはあるけどそんなに気にしてない

色々と書きましたが総じてそんなに気にしていません。

  • 作る時にめちゃめちゃ考え抜いたし
  • こだわって好きなデザインにできたし
  • ドラムの防音という目標は達成できている

からです。
「もっとやりようあったけどまぁいっか!」というテンション。

もしまたスタジオを作ることがあったら同じ後悔はしないように頑張りますが、きっとまた別の小さな後悔があるだろうなとも思う。

 

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