表計算ソフト「Numbers」を使ってDIYの設計図を書いている

絵も描けなくて、設計図作成ソフトの「CAD」には2回挫折した僕がDIYの時にやっている設計図の書き方をまとめておきます。

表計算ソフト「Numbers」を使って設計図を書く

Apple製品に付属の表計算ソフト「Numbers」を使っています。
たぶんExcelもほとんど同じ使い方できるはず。

以前書いた「防音床DIY」

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で作った設計図を例に挙げてみます。

設計図作成の大まかな流れ

大まかな流れはこんな感じです

(以下の設計図画像は全てクリックで拡大できます)

2735mm×横3530mmの床に

遮音シートを貼って

 

45mmの角材で枠を作り

吸音材(ロックウール:幅425mm×長さ1360mm)を敷き詰めて

支持脚を使ってパーティクルボードを貼る

 

という感じです。

この流れの中で、

ざっくり材料の金額も計算できました。

以下でそれぞれ細かく説明します。

今わかっている数値を表にしておく

これは絶対必要ということではないけど、やっておくと色々便利なので毎回やってます。

Numbersを立ち上げて

表に現状で判明している(決まっている)数値を入力

単位はmmに統一。

このとき「必要数」の欄も作っておくと、後々ホームセンターで買い物する時に「あれ、結局何枚必要なんやっけ」とならずに済みます。入力することを忘れなければ。

そもそも表計算ソフトなのでこれが本来の使い方。

それぞれのサイズで図形を作って並べる

ここからは図形を作りまくります。

防音床の図形を作る

まずは防音床。

 

一番上の「図形」をクリック

 

 

すると色々図形が出てくるので、「基本」の「正方形」をクリック

 

 

図形が現れます

 

その図形をクリックして選択した状態で、

  1. 右上にある「フォーマット」が選択されていることを確認し
  2. その下の「配置」タブを選択する
  3. その下に「サイズ」数値入力ができるのでそこに部屋のサイズを入力します。

 

図形が部屋のサイズになりました

 

右上「スタイル」をクリックして

 

ここの黒い四角をクリックして

 

明るいグレーを選択(見やすければ何でもよい)

 

これを防音床とします

遮音シートの必要枚数

次は、この床のサイズに合わせて遮音シートを貼ります。

 

図形を作るところまでは上記と一緒。

 

作った遮音シート図形をドラッグして防音床の上部に配置します。

表計算ソフトあるあるの機能でピッタリ合わせると黄色い線が出て「上ピッタリ揃ってますよ」「真ん中揃ってますよ」的なことがわかります。

 

ここで、図形の重なりがわかるように「不透明度」を適当に下げておきます。

 

50%に下げました。

遮音シートは複数枚を並べて貼るので、この図形を複製します。

 

遮音シートを選択した状態で「⌘+D」

わかりづらいですが複製できています。
このあとこの「⌘+D」めちゃめちゃ出てくる。

 

複製した二枚目をドラッグ&ドロップで並べて、三枚目も同じように「⌘+D」で複製して重ねます。

複製して並べました。

これで遮音シートは終わり。

 

ちなみに忘れかけてますがNumbersはそもそも表計算ソフトなので計算も簡単

3530mm×3枚=10590mm=10m59cm
遮音シートは基本的に10m単位で売ってるのでギリギリ足りないですが何とかしましょう。

枠の角材の必要本数

同じように枠(45mm角材)の図形を作ります。

横向きの材はにしておきました。

 

複製してもう一本、下に配置します

 

次は縦材、緑色にしました。


同じ45mmの角材ですが、長さが違うものは色を変えておくとわかりやすい。
床の縦の長さは2735mmですが、の太さの分×2だけ緑材は短くなります。

 

緑材の上辺を青材の下辺に揃えて(この時も黄色のガイド線出ます) 

 

下のハミ出た部分を拡大

緑材の下辺にある三つ並んだ□の真ん中を上にドラッグして


青材の上辺に合わせると、ここでも黄色のガイド線が出ます。

 

この時緑材のサイズがキャプションとして出てきます。

長さが2645。計算しなくても出るので便利。

そういえばNumbersは表計算ソフトなので計算で出すこともできます。

防音床の縦の長さ2735mmから45mmの角材の太さ45mm×2本分を引くので、そのような計算式を組みます

 

縦材の縦欄に「=」を入力すると

計算式を入力する画面が現れるので

「防音床の縦」欄をクリックして、
キーボードで「ー(マイナス)」を入力し
「45mm角材の太さ」欄をクリック
その後「×2」を入力すると

計算式ができるので、Returnキーで

 

答えが出ます

Numbersって設計図書く以外にこんなことできるんや。

 

これで枠が完成しました。

ここから材料の角材が何本必要か計算します

 

この枠を複製して、ちょっと離れたところに配置。

 

縦材を選択した状態で、右にある「回転角」を90°に変更

 

 

縦材が90°回転します

 

整列させて

 

ホームセンターで売っている角材の長さは1820mmなので、その長さの図形を作成

 

 

その基準の図形を並べて、青材には2本必要だな、とか

緑材は1.5本分だな、とかがわかります。基準の半分(長さ910mm)の図形も作りました。

 

ということで45mm角材(長さ1820mm)は7本必要なことが判明。

吸音材(ロックウール)の枚数計算

 

次は吸音材(ロックウール)を配置します。

同じように図形を作りますが、ちょっと工夫して角丸四角形を使いました。

 

数値を入力して

 

 

色を変えて

 

 

 

不透明度を下げて

 

図形の左上にある緑丸を右にドラッグすると

 

角が丸くなります

 

あとはこれを複製して並べていきます

 

 

一つを二つに複製

 

 

二つを選択した状態で「⌘+D」

二つが四つに。という感じで「複数選択」と「複製」をうまく繰り返して

 

敷き詰めました

この状態で普通に数えます。数えるのはまさかの超アナログ。いち、に、さん、し…
八列が二段なので16枚。今回使うロックウールは1パック20枚入りなので1パックだけ買えばOK。

パーティクルボードの必要枚数を計算する

パーティクルボードは1820×600

図形を作成。

 

パーティクルボード同士の間隔は10mm開けることになるので、10mm間隔のための図形(1820×10)も作成。

色は白にしてパーティクルボードの図形とピッタリくっつけておきます

 

そのまま複製

 

配置しました。

これで10mm間隔でパーティクルボードを並べられます。

 

複製して配置を繰り返して、一列完成。

 

 

さらに複製して

 

二列目。

この時点でパーティクルボードは10枚(頑張れば9枚でもいける)必要なことがわかります。

一応、カットしなくてもよいボードとカットするべきボードを分けておきます。

まずは左下。選択した時に出る□の、真ん中下のものを上にドラッグしてサイズ変更

 

青枠材に合わせたサイズにして、わかりやすく色も変えておきます

 

同じやり方で他のボードもサイズを揃えて色を合わせておきます

 

同じサイズの板は同じ色で統一しておくとカットする時もわかりやすくて便利。

 

実際には誤差などもあるので現場で測って丸ノコでカットしました。

支持脚の本数計算

パーティクルボードは1820mmの長さのうち、枠も含めて5点で支えます。

 

 

支持脚の面材は100mm×100mmなのでその図形を作ります

 

5点で支えるので複製で5個用意。

このとき両端の図形だけしっかり位置を合わせておきます。

 

5個全てを選択した状態で右クリック

オブジェクトを均等に配置があるので

 

横方向を選択

 

 

 

すると等間隔に配置されます。

左端は枠があるので不要なため削除。

それを複製

 

右端のハミ出た分は削除

 

さらに複製を繰り返して

7個が四段必要なので支持脚は28個必要ということがわかります。

 

表に単価と必要数を打ち込んで総額計算

設計図ソフトとして有名なNumbersですが、なんと表計算機能までついています。
せっかくなので材料費の計算に使ってみましょう。

「単価」「小計」の列を作ります。

 

 

それぞれの単価を打ち込み

 

「小計」の欄に計算式を入力します。

 

 

必要数と単価をかけると

 

材料の金額小計が出て

 

小計の列を合計する式を右下の欄に入力すると

 

合計が出ます。

これに吸音材(5,000円くらい)と遮音シート(5,000円くらい)だったと思います。

あと実際は畳をフローリングに変えるカーペットも貼りました。ちょっと高そうでした。

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ということで、「表計算ソフトを設計図に使ってます」という記事でした。
上記の応用で他にももっと色々できます。

CADが使いこなせればもっと便利なんやろか〜と思いつつ、Numbersで今のところ足りてるのでまぁいいかと思っています。ついでに表計算もできるし。

記事内にNumbers設計図が出てきた例

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